LA ESCEPCION Secretos Finos Edicion Regional Italia 2011
ラ・エセプション セクレトス・フィノス エディション・レジオナル イタリア(2011年)
原産国:キューバ シェイプ:パレホ
リングゲージ:38 長さ:166㎜
購入先:VIP Cigar ボックスコード:LEMーNOV,11
本日は LA ESCEPCION Secretos Finos ER Italia 2011 です。
LA ESCEPCION は HOYO DE MONTERREY の姉妹ブランドで、薫り高い葉巻を作るブランドとして有名でしたが、1989年にはブランド自体が消滅しています。
しかし2011年、突如としてイタリアの Edicion Regional として Secretos Finos を発表しました。Secretos Finos の発表は LA ESCEPCION の復活として話題になりました。
Secretos Finos 自体の評判が期待を裏切ることなく大変良かったことに加え、ブランド復活の話題性も重なり、2011年の箱は良く売れたのでしょう、続いて2015年には、同じくイタリアの Edicion Regional としてDon Jose という Robusto タイプの葉巻を発表しています。
この2015年、LA ESCEPCION は Edicion Regional の発表によって、イタリアERとして一定の地位を確立した印象があり、おそらくこれからも Edicion Regional で LA ESCEPCION の新作が発表される機会はあるのではないかと思われます。
個人的には嬉しいところです。
Secretos Finos は一時$320まで価格が下がりましたが、最終的には高いところで£800を超えました。
Don Jose は発表されてから値動きがあまりなく、~€550といった所でしょうか。
イタリアの L.C.D.H.では€375の表記がありますが、購入できるかは不明です。
僕が Edicion Regional に興味を持ったのは、Cigar of Cuba の POR LARRANAGA Variosos ER Swiza のサンプラーが美味しかったからです。
葉巻の保管環境が整いだしてからまず集めだしたのが Edicion Regional でした。
レギュラー銘柄に比べてやや高価ではありますが、品質に安定感があること、熟成させなくとも楽しめる葉巻が多いことなどが理由です。
そして極めて個人的な感想ですが、Edicion Regional は発表された国の情景が思い浮かぶような葉巻が多いと感じます。
前述の Variosos ER Swiza は雪山を見上げながらホットチョコレートを飲んでいる情景を、ElL REY DEL MUNDO Aniversario ER Asia Pacifico はまさに日本のビアガーデンでワイワイやっている情景を思い浮かべます。
こういうのって楽しくないですか?
どことなく海外小説を読むことに似ている、そんな気がして、ついつい色んな国の Edicion Regional を集めてしまいました。
さてこの Secretos Finos ですが 、到着当初は HOYO DE MONTERREY の香りに究極的にクローズアップした強烈と言っても差し支えないほどの花の香から、薔薇の巻きついた門や失楽園を思い浮かべていました。
しかし購入後一年も経つと、魅惑的だった花の香は、なりを潜めてしまいました。
すると情景の思い浮かぶことのない葉巻になってしまったのですが、それでもこの葉巻は純粋に葉巻として美味しい。
購入から三年程過ぎて、どんな表情を見せる葉巻になったのか?
ちょっと御機嫌を伺ってみることにします。
1.着火
やや葉脈が浮き出ているが、美しい仕上がり。吸い込みも良好。
着火すると、おがくずの中でほんのりと木の蜜が香る。
喫感は Le Hoyo シリーズのそれと類似したものを感じます。
Le Hoyo シリーズからいくつかの要素を引いて、残りを際どくした感じでしょうか。
良い具合、期待できそう。
2.前半
段々とフルーティさが強まっていき、オレンジ調の味わいとなります。
そこに粉の甘みが重なり、実に良い。
強く吸うと香りが際立ち、そこに濃厚なバニラを醸し出してくれる。
もっと時間を置けばさらに美味しくなるのでしょうが、それまでこの箱が持つかどうかはかなり疑問です。
非常に美味しくて手に取りやすい葉巻なので、つい手が伸びてしまいます。
時間を置いて美味しくなるかどうかもこの葉巻については若干疑問があり、購入当初に味わえなかったバニラが味わえるようになった代わりに、鮮烈な花の香や漢方薬の香などの香りが弱まってしまったことを考えると、美味しく吸えるうちに喫ってしまった方がいいのではと考えないでもない、手に取りたいときに喫ってしまうのがおそらくこの葉巻にとっても一番良いのでしょう。
3.中盤
バニラにバターが混ざり始め、香草がのり始めます。
COHIBA Seleccion Reserva の 香草の香りに近いかもしれません。
向こうは仮にも COHIBA であり Seleccion Reserva ですので比べるものではないですが、Secretos Finos の煙の粗さはちょっと気になります。
上品な葉巻ではない、しかし上品ではないが気軽に楽しい旨さがあります。
日々の喧騒、街角の普遍、明るい日差しとカフェから見える景色、そんな中でちょっとだけセンチメンタルな。そんな葉巻。
4.終盤
変わらずバニラが中心で、バランス的にもいい塩梅。
木の蜜と花の香がうっすらと感じられ、クリーミーさが出てきます。
5.ラスト
残りあと三センチくらい。
途端、今までに無いくらい強い花の香が噴出してきて、購入当初の味わいを思い出させてくれました。
あああ、終わってしまう・・・。
名残惜しみながら終了。
6.総評
リングゲージ38の葉巻にしては変化が少なく感じましたが、バニラの甘い煙が大変に良かったので問題なし。
味に変化がなくても美味しければ良いのです。
購入当初は「際どいバランスの上に成り立っている葉巻だなぁ」と感じていましたが、今ではだいぶこなれてきた、尖っていた部分がすり減り、そこを押さえつけられていた他の香味が補っているように感じます。
僕はどちらかというと極端なものを求めがちなのでこの変化は少々残念で、香気を逃がさないように葉巻をラップでぐるぐる巻きにしておかなかったのを後悔しています。
しかしもう一方で補われた部分もまた魅力的で、僕にとってのベストは二箱購入して片方をラップで強力に封印しておき、残りを日々楽しむことだったかもしれません。
最後に驚かせてくれましたが、あれはこの葉巻の底力、みたいなものでしょうか?
最後の強い花の香りはまるで葉巻が「もっと美味しくなるよ!」と言っているようで、やっぱりもう少し時をおいてからのSecretos Finos も試してみたくなってきました。
この葉巻はしばらくお預け、ですかね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。