PUNCH Serie D'Oro NO.2 Edición Limitada 2013
本日の葉巻はこちら。パンチのセリー・ドロ・NO.2です。
原産国:キューバ シェイプ:ベリコソ
リングゲージ:52 長さ:140㎜
購入先:Cigar One ボックスコード:BRSーJUL,13
前回のお話の通り、僕の初葉巻は2010年のエディション・リミターダ3種でした。
その影響なのでしょうか、エディション・リミターダシリーズは自分に合った葉巻だと感じています。
品質は他より頭一つ抜けて安定しているし、記念日などにも選びやすいです。
このパンチ セリー・ドロ NO.2は2013年に発売されたエディション・リミターダ三種の内の一つで、パンチというブランドからは初となるエディション・リミターダでした。
値段が(コイーバやトリニダッドなどの高級ブランドを除く)他のエディション・リミターダよりも若干高めでしたが、TOP CUBANSのセール時の売り文句に
「確かに高価に思えるかもしれないが、その価値はある葉巻です」
とあり、購入に至りました。
実際に何本か喫ってみて、この売り文句は嘘ではなかったと感じます。
この葉巻、兎に角安定しています。
春夏秋冬いつでも同じレベルの味に出逢えます。
バラツキの激しいハバナ葉巻の中では珠玉の出来と言って良いでしょう。
作りも良いです。上の写真でバンドから左側、すっと細くなっていますね。
この部分の張りが実にふっくらとしていて可愛らしい。
僕の所持している葉巻の中で、このレベルでふっくらしているのは、ベガス・ロバイナのスイス向けレジオナル・エディションのプチ・ウニコス位です。
1.着火
着火後すぐは草の香りが中心。
この草の香りですが、エグミが強くてエッジの効いた、しかしどこかクリーミーな草の香りで、最初から強めの煙草感と相まって「葉巻を吸っているなぁ」と実感します。
エグミなんて書くと何か美味しくなさそうですが、実際は美味しく頂いております。
美味しそうに書くのって難しいですね。
2.前半
着火してから暫くすると味わいに変化が。
木材、珈琲、ココアなどの香り、そして強めの蜂蜜の味わいが際立ってきます。
レジオナルやリミターダに於けるパンチというブランドの特徴として、僕はこの蜂蜜の味わいを挙げます。
これはうまく出ると、蕩けそうになるくらい美味しい。
当たりのセリー・ドロ・NO.2の場合、更にシナモンやオークモスの香味が重なります。
そうなるとまるで、暗い森の中で椅子に腰かけて蜂蜜とシナモン入りのコーヒーを飲んでいるかのような体験をすることができます。
3.中盤
灰が一つ落ちて中盤。
カスタードクリームを喫っているかのような濃厚な香味が前面に押し出されてきます。
ここが、この葉巻の一番の見せ場でしょう。
濃厚さが欠けるものだとカスタードではなくバニラエッセンスのように感じられますが、それでも美味い。
今回の葉巻は更に、甘い皮革の香味がしっかりとカスタードを支え、珈琲などのビーンズ系の香味は裏に回り、感じ取れなくなってきています。
中盤がこの美味しさなら、今回の葉巻は大当たりだと言って良いでしょう。
4.終盤
リミターダのバンドが外れ、終盤に入ります。
ここまで続いてきた蜂蜜の味わいはやや浮わついているかのように感じていましたが、ここにきてカスタードクリームが消えてきたことにより、皮革の味わいが上から上手く押さえつけている印象。
土の香りが立ち始めると、ココアが強くなり、後味にベリー系の爽やかな香味が残る。
技術的な美味しさを感じます。工業製品的な、そんな美味しさ。
コクも十分に味わえ、喫感、煙草感ともに重厚で申し分ない。
5.ラスト
バンドがすべて外れ、ラストへ。
喫感が一気に強くなる。フルストレンクスのフルボディ。
やや重心の高いさっぱりした香味に、地に足の着いた土系のスパイスが絡む展開。
仄かなアルコール感にお菓子のような香味、同ブランドのイギリスレジオナルのメダラ・デ・オロの香味を薄くして水を足したような印象。
そして数喫い後、まさかの追いカスタード。更に血の滴る肉の味。
時間が時間なのでもう止めたいのだが、美味しくて止められない。
2時間以上喫って終了。
6.総評
値段分の価値は十分にある葉巻でした。
購入時の価格は$428。
リミターダにしては高いなぁと思いながら買いましたが、この味わいと作りの良さなら文句が言えません。
パンチブランド特有の「分かり易さ」があるため、高級感のある葉巻にもかかわらず、許されるなら毎日でも喫いたい、しかし一本で十分満足して眠れる葉巻です。
当たり外れの差が少ないため安心感があり、特別な時には優先的に手が伸びてしまう葉巻でもあります。
従って、減りが速い。
この葉巻の箱を25本入りにしたハバノスはよくわかっているなぁと思うわけです。
リミターダには特有の水っぽさがあるとよく言われます。
このセリー・ドロ・NO.2に関して言えば、購入当初はどのリミターダよりも水っぽさを感じていました。
しかし購入して2年、今ではラストの数喫いに水っぽさを感じるのみ、いつの間にか気にならないレベルまで水っぽさが減衰しています。
リミターダの水っぽさって、熟成で消えるのかもしれませんね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。